労作性頭痛

ほとんど知られておらず、とてもマイナーな頭痛です。
特徴は、頭痛を引き起こす原因が必ずはっきりと存在していることです。
咳をする、重い荷物を持つ、走る、泳ぐといった運動が原因と言われています。
頭部全体に激しい痛みを生じます。
脈に合わせて痛みが続き、身体を動かすことで痛みが増します。
痛みは短くて5分、長ければ24時間、持続します。
頭痛を引き起こす原因は分かっても、頭痛が引き起こされるメカニズムは、いまだ解明されていません。

病院でMRIやCTを撮っても、何ら異常が見られません。
そのため本人も労作性頭痛と分からないまま、周囲から仮病を疑われて悩むことが多いのです。

労作性頭痛が、一生にわたって持続することは稀だと言われています。
ある時期に突然症状が現れ、数年間続いたのちに治ってしまう可能性が高いのです。

咳をする、階段を上るといった日常の避けられない動作が頭痛のきっかけになる場合には、薬物治療が行われます。
その際は、「インドメタシン」(インダシン、インテバンSPなど)いう鎮痛剤が効果的です。
運動することが前もって分かっていれば、30分~2時間前に薬を飲むと良いようです。
しかし、日本ではまだ薬物治療の詳しい研究が進められていません。

自分でできる対処法としては、どのような動作や刺激が頭痛の原因になるのかを、自分なりに知ることが大切です。
そうすることで、原因となる動作や刺激を避けることができるようになるからです。