低髄液圧性頭痛

低血圧の女性に多く、耳鳴りや集中力の低下、記憶力低下や倦怠感など、様々な症状が現れます。
横になると症状がやわらぐものの、起き上がると15分以内に頭部全体に痛みを感じることが特徴です。
起床後30分間がもっとも痛いといわれています。
痛みが生じる際にめまいを伴う、胸がムカムカするといった症状が現れることもあります。
腹部に力を入れていきんだり、首の付け根の血管を押さえて頭痛が軽減される時には、低髄液圧性頭痛が疑われます。

交通事故やスポーツ、出産といった脳への衝撃が、低髄液圧性頭痛の引き金になっているとも考えられています。
脳に一時的な衝撃を受けて脳脊髄液圧が急激に上昇したときに、腰椎から脳脊髄液が漏れ続けて減少することで、様々な症状を引き起こす可能性が指摘されています。

脱水を起こすと頭痛が悪化してしまいます。
日ごろからこまめに水分を摂ることが大切です。
高熱や下痢は脱水症状を引き起こしやすく、特に注意が必要です。

あまりなじみのない頭痛ですが、過去に交通事故でむち打ちを患ったことがあり、いつまでも完治しない場合、この頭痛が潜んでいる可能性もあります。

医学的な治療は、「ブラッドパッチ」という方法が効果的だとされています。
これは、患者さん自身の血液を体内に注入することで、漏れている脳脊髄液を止める方法です。
自分でできる対処法としては、きつめのベルトや下着を身につけて、腹圧を上げることなども効果的です。