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アロマで治す

心身のリラックスを目的とした民間療法の中に、アロマテラピーがあります。
植物の香りを利用して、身体と心のバランスを整える健康法の1つです。
アロマテラピーは、花や果物の皮から精油を抽出して行われます。
精油は、別名エッセンシャルオイルとも呼ばれます。

精油の香りがもたらす安心感や緊張感が、心身のバランスを整えると言われています。
精油に含まれる成分には、頭痛の改善を期待されているものもあるようです。
頭痛の時に試してみたいのが、カモミール、ラベンダー、ベルガモット、ペパーミント。
「万能精油」と呼ばれるラベンダーは、フローラル系の香りが特徴。
あらゆる痛みに利用できます。
ペパーミントは、頭をすっきりさせたい時に良いそうです。

アロマテラピーは、いろいろな利用方法があります。
精油を1~2滴、ハンカチにふくませて香りを嗅ぐと、手軽に香りを楽しめます。。
アロマポットを使えば、部屋全体に香りが広がります。
アロマバスは、精油を湯船に3~5滴落として入浴します。
湿布は、冷水もしくは熱湯を洗面器に入れて、精油を3滴まで落とします。
そこにタオルを入れて絞ったら、気になるところにあてます。
緊張性頭痛は、ラベンダーを利用したアロマバス、偏頭痛はローズマリーの冷湿布がおすすめ。

精油を使う際には、刺激が強いので、皮膚に直接つけないでください。
また、危険なので、絶対に精油を飲まないでください。

カイロプラクティックで頭痛を治す

カイロプラクティックは19世紀にアメリカで生まれました。カイロプラクティックの徒手は、マニピュレーションと呼ばれます。薬を用いたり手術することもなく、代替医療の1つです。鍼灸治療と同様に、世界保健機関(WHO)に認可されています。

首にはたくさんの神経が集中しています。筋肉の張りや、首の骨のゆがみが頭痛を引き起こすこともあるのです。カイロプラクティックは、首の関節の異常が頭痛を引き起こしている場合、特に効果的だと言う施術者もいます。

カイロプラクティックは、全身をほぐし、筋肉のこりや緊張を取り除きくことで血流を良くします。そして、背骨や骨盤のゆがみを矯正していきます。本来その人がもっている自然治癒力を活性化させることを目的にしています。

慢性病の多くは、背骨や骨盤のゆがみからきていると言われることもあります。

マッサージは痛む部分をもみほぐすという、一時的な治療法です。それに対して、カイロプラクティックは部分的な施術にとどまらず、身体全体のバランスを見ていくのです。

しかし、現在の日本では、医療行為としては認められておりません。カイロプラクティックは、あん摩、マッサージ、指圧とは区別されています。公的資格や国家資格ではないため、誰もが「カイロプロテクター」と名乗ることができるのです。信頼できるカイロプロテクターのもとで、納得した上でマニピュレーションを受けることが望ましいようです。

鍼灸で頭痛を治す

鍼灸(しんきゅう)とは、中国の東洋医学の理論に基づいた治療法です。
世界保健機関(WHO)は、鍼灸治療の適応症として頭痛を認定しているほど、期待ができる治療法です。
副作用もほとんどないことから、薬にかわる代替医療として注目を集めています。
なお、鍼灸治療は、偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛といった、器質的な異常がみられない頭痛に対して効果的です。

鍼灸を扱う東洋医学では、全身の血液の流れのバランスに注目します。
簡単にいうと、頭に上りすぎた血液を、手足におろしていくイメージです。
治療治療では、鍼(はり)とお灸を使って頭痛にアプローチします。
細い鍼を首の後ろや横などのツボにさしていきます。
お灸は温熱刺激を加えます。
そうした刺激を与えることで、崩れてしまったバランスを整えて自然治癒力を高めるのです。

鍼やお灸と聞くと、「痛い」「熱い」「怖い」というイメージを抱く方も多いかもしれません。
しかし、鍼はほとんど痛みを感じません。
お灸も、一瞬熱いと感じる程度。
跡はほとんど残りません。
使い捨ての鍼を用いるので、細菌やウイルス感染の心配もありません。

東洋医学における鍼灸は、「治未病」という考え方に基づいています。
病を発症する前に治そうとアプローチするのです。
鍼灸治療は頭痛の予防にも役立ちます。
頭痛歴が短いほど、治療回数も短く治りやすいと言われます。
鍼灸治療は、頭痛以外にも眼精疲労、疲労回復、免疫力の向上など、さまざまな効果が期待されています。

整体で頭痛を治す

整体というと、「ボキボキ」と骨の音を鳴らす施術をイメージされる方も多いかと思います。
しかし、現在の整体院は、音を鳴らさず痛みのない施術をするところが増えています。
「頭痛専門整体」をうたっている整体院もたくさんあります。

偏頭痛は血管性のものといわれます。
脳内のいろいろな血管が収縮、拡張を繰り返すときに起こる頭痛です。
血液中の脳脊髄液がスムーズに流れなくなることも、頭痛の要因です。
脳脊髄液は脳硬膜の中を流れます。
背中からお尻部分にかけて、脳硬膜があります。
もし、背骨や骨盤が歪んでいたら、脳硬膜も同時に歪んだりねじれてしまいます。
背骨や骨盤のゆがみやねじれを整体で治すことにより脳硬膜もまっすぐになります。
そうすることで、脳脊髄液もスムーズに流れだせば、頭痛も起きにくくなるでしょう。

整体は、頭痛の原因となる身体の構造に直接働きかけて施術を行います。
長年、頭痛に悩まされているうちに、痛みをこらえる時の反応やストレスで、身体が固くなってしまうことも。
長時間、デスクワークをする方や、パソコンでゲームをする方は、自分でも気づかないうちに、筋肉が緊張したり、骨が歪んだりすることがあります。
筋肉をほぐし、骨格を矯正することで、固くなった身体がほぐれ、頭痛が改善されていく可能性があります。
ただし、偏頭痛の場合は痛みのある日に施術を受けると、痛みが悪化する恐れがあります。
痛みのない日に施術を受けましょう。

ストレッチで頭痛解消

首の筋肉の「こり」が、頭痛の原因だというケースは多いものです。
同じ姿勢で一点を見つめるパソコン操作、猫背などは、血流を悪くしてしまうからです。
ストレッチを行い、筋肉をほぐすことで、頭痛をやわらげたり、予防につながることも。

ストレッチを行う際には、注意点がいくつかあります。
必ず自己責任のもとで行ってください。

まず、猫背にならないように意識して背を伸ばします。
息を止めないように気を付けましょう。
首をゆっくりと円を描くように大きく回す、何度か首を上下に曲げる、左右に曲げるといった動作なら、いつでも手軽に行えます。
気持ちが良いと感じるところでやめるのもポイントです。
決して無理をしないでください。

ストレッチを行うことで、血行が良くなります。
いろいろな動きを取り入れることで、気分転換にもなります。
オフィスや外出先では難しいですが、楽な服装で、靴下を脱いで行うとより効果的です。
ただし、ストレッチを行っている間、あるいはそのあとに、頭痛が悪化するなどの異常を感じたら、すぐに中止し、病院を受診するべきです。

ストレッチは緊張型頭痛に効果的だと言われますが、偏頭痛には逆効果なので注意が必要です。
また、過去に交通事故でむち打ち症になられた方も、行わないでください。
偏頭痛の場合、ストレッチは頭痛が起きていない時に限ります。
デスクワークの合間に、ちょっとした空き時間に、こまめなストレッチを意識して心がけてみてはいかがでしょう。

頭痛を治療するには

もっともポピュラーで身近な頭痛。
それだけに、頭痛は市販の解熱鎮痛剤でやり過ごす人がとても多いです。
病院で診察を受けるほどではないと、安易に考えているうちに、薬剤耐性頭痛を引き起こしてしまう可能性もあります。
慢性的に頭痛を抱えている方は、ぜひ一度、病院で検査を受けることをおすすめします。

現在は予防薬の研究も進み、薬によって頭痛をある程度コントロールすることが可能です。
トリプタン注射剤やインドメタシン、純酸素吸入法など、様々な治療薬が開発されています。
市販の解熱鎮痛剤を多用するリスクをよく知り、医師のアドバイスに沿って適切な治療をすることが大切です。

検査を受けて、特に異常が見られないようでしたら、頭痛の予防や軽減を兼ねた自分なりの治療法を知っておくことも必要です。
薬だけが治療のすべてではありません。
さらに、頭痛のタイプに合った適切な対処をしないと、効果が期待できないどころか、頭痛をより悪化させてしまうことも。
特に偏頭痛では、予兆と分かる症状が現れることがあります。
予兆が現れたら、激し痛みが来る前に、暗い部屋に移動する、目を閉じて横になるなど、自分でできることがいくつかあります。
整体院に行く、ストレッチ、カイロプラクティック、湯船につかって身体を温める、鍼灸院に行くといった方法もあります。
日ごろから、自分に合いそうな方法を試してみるのも、頭痛と上手に付き合う治療の1つと言えます。

頭痛の治療家たち

頭痛の治療家と一言で言っても、「頭痛のエキスパート」は各分野に存在します。
日常生活に支障をきたすほどの頭痛が頻回に起こるときには、医師の診察を受けることが望ましいです。
その場合、もっともなじみのある診療科は内科でしょう。
ほかに頭痛を扱う診療科は、「頭痛外来」、脳神経外科や神経内科、ペインクリニック、精神科や心療内科など、多岐にわたります。

また、鍼(はり)治療やお灸をおこなう鍼灸院、整体院での整体師による施術、カイロプラクティック、あん摩、マッサージ、指圧なども挙げられます。
心身のリフレッシュを目的にしたところでは、リフレクソロジー、アーユルヴェ-ダ、アロママッサージなどを扱うセラピストも、頭痛の治療家の一員と捉えることもできます。

頭痛が起きやすい体質を、ただちに改善することは難しいかもしれません。
しかし、特に緊張型頭痛の場合は肩こりを伴うことが多く、「肩こり頭痛」と呼ばれるほどです。
肩こりは、首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなることで生じます。
マッサージや指圧を行うことで、筋肉の緊張をゆるませ、血流を良くすれば、頭痛を起こしにくくなると考えられます。

自分はいつ、どんな時に頭痛が起きやすいのか。
痛んだとき、どんなことをすれば頭痛がやわらぐ、改善されるか。
頭痛のタイプは、一人一人異なります。
自分に合う対処法と、それを後押ししてくれる「治療家」を見つけることが、頭痛と上手に付き合っていくコツです。

薬剤誘発性頭痛

日常的に頭痛に悩まされている方が、鎮痛剤を毎日のように服用していることでますます頭痛を悪化させているのが薬剤誘発性頭痛です。
「薬物乱用頭痛」とも呼ばれます。
男性より女性に多く、もともと頭痛持ちだった方の頭痛が、薬物乱用頭痛へと発展するケースが多いようです。
日本では、緊張型頭痛、偏頭痛に次いで多い頭痛です。

鎮痛剤は日常的に飲み続けることで、次第に効き目を感じにくくなります。
薬を飲んでも、頭痛が改善されなくなっていくのです。
市販の鎮痛剤を1か月の間に15日以上(カフェインが含まれていれば10日以上)にわたり飲んでいると、その頭痛は薬剤誘発性頭痛の可能性が高くなります。
頭痛は苦痛を伴う症状です。
本格的に痛み始める前に鎮痛剤を飲んだほうが、効果をより感じやすいようです。
痛む前から鎮痛剤を飲むことが習慣化することで、痛みが来ても来なくても、痛みの不安から鎮痛剤に頼るようになります。

頭痛の特徴は、偏頭痛と緊張型頭痛が合併したもので、吐き気を伴うことが多いです。
痛みは頭部全体から後頭部にかけて、一日中発生します。
薬剤誘発性頭痛の疑いがある時には、自己判断で鎮痛剤を常用することを控え、医師の診察を受けましょう。
治療は、最終的には鎮痛剤の離脱を目指します。
これまで乱用してきた鎮痛剤を中止することで、頭痛が消失したり、軽減されます。
「頭痛日記」をつけて、頭痛が起きた日数や、服薬記録を医師と共有することが大切です。

労作性頭痛

ほとんど知られておらず、とてもマイナーな頭痛です。
特徴は、頭痛を引き起こす原因が必ずはっきりと存在していることです。
咳をする、重い荷物を持つ、走る、泳ぐといった運動が原因と言われています。
頭部全体に激しい痛みを生じます。
脈に合わせて痛みが続き、身体を動かすことで痛みが増します。
痛みは短くて5分、長ければ24時間、持続します。
頭痛を引き起こす原因は分かっても、頭痛が引き起こされるメカニズムは、いまだ解明されていません。

病院でMRIやCTを撮っても、何ら異常が見られません。
そのため本人も労作性頭痛と分からないまま、周囲から仮病を疑われて悩むことが多いのです。

労作性頭痛が、一生にわたって持続することは稀だと言われています。
ある時期に突然症状が現れ、数年間続いたのちに治ってしまう可能性が高いのです。

咳をする、階段を上るといった日常の避けられない動作が頭痛のきっかけになる場合には、薬物治療が行われます。
その際は、「インドメタシン」(インダシン、インテバンSPなど)いう鎮痛剤が効果的です。
運動することが前もって分かっていれば、30分~2時間前に薬を飲むと良いようです。
しかし、日本ではまだ薬物治療の詳しい研究が進められていません。

自分でできる対処法としては、どのような動作や刺激が頭痛の原因になるのかを、自分なりに知ることが大切です。
そうすることで、原因となる動作や刺激を避けることができるようになるからです。

低髄液圧性頭痛

低血圧の女性に多く、耳鳴りや集中力の低下、記憶力低下や倦怠感など、様々な症状が現れます。
横になると症状がやわらぐものの、起き上がると15分以内に頭部全体に痛みを感じることが特徴です。
起床後30分間がもっとも痛いといわれています。
痛みが生じる際にめまいを伴う、胸がムカムカするといった症状が現れることもあります。
腹部に力を入れていきんだり、首の付け根の血管を押さえて頭痛が軽減される時には、低髄液圧性頭痛が疑われます。

交通事故やスポーツ、出産といった脳への衝撃が、低髄液圧性頭痛の引き金になっているとも考えられています。
脳に一時的な衝撃を受けて脳脊髄液圧が急激に上昇したときに、腰椎から脳脊髄液が漏れ続けて減少することで、様々な症状を引き起こす可能性が指摘されています。

脱水を起こすと頭痛が悪化してしまいます。
日ごろからこまめに水分を摂ることが大切です。
高熱や下痢は脱水症状を引き起こしやすく、特に注意が必要です。

あまりなじみのない頭痛ですが、過去に交通事故でむち打ちを患ったことがあり、いつまでも完治しない場合、この頭痛が潜んでいる可能性もあります。

医学的な治療は、「ブラッドパッチ」という方法が効果的だとされています。
これは、患者さん自身の血液を体内に注入することで、漏れている脳脊髄液を止める方法です。
自分でできる対処法としては、きつめのベルトや下着を身につけて、腹圧を上げることなども効果的です。